知的障害を抱える人の借金問題とは?
「弟が知的障害を持っていて、気づいたら消費者金融から借金していた」「本人がギャンブルや通販で浪費し、返済できなくなっている」──こんな相談は少なくありません。家族としても「どうすればいいのか」と悩む状況です。
結論から言うと、知的障害がある人の借金は、家族や専門家のサポートで解決可能です。任意整理や成年後見制度など、法律的な仕組みを利用することで再建が可能になります。
知的障害と借金が結びつく背景
知的障害を持つ方が借金を抱えてしまう背景には、次のような事情があります。
- お金の管理が難しく、ギャンブルや買い物で浪費してしまう
- 悪質業者や詐欺に狙われやすい
- 借金契約の意味を十分理解できないまま署名してしまう
➡ 借金と依存の心理については こちら にまとめています。
👉 「本人の責任だから仕方ない」と放置するのは危険です。早めに支援を始めましょう。
家族が取るべき対応
STEP1:借金総額を把握する
まずは本人の借入先と金額を明確にしましょう。CICやJICCで信用情報を開示すれば、隠れた借金も確認できます。
STEP2:債務整理で返済を現実的にする
本人が返済できない場合、任意整理で利息をカットし、返済を軽減できます。知的障害がある場合でも弁護士を通じて対応可能です。
STEP3:成年後見制度の利用を検討する
契約行為やお金の管理が難しい場合、家庭裁判所に申し立てをして「成年後見人」をつけることで、借金契約や浪費を防ぐことができます。
✅ 家族が一人で抱え込まず、法的制度を活用して借金を解決しましょう。
成功事例:知的障害のある弟の借金を解決した家族
私の知人(40代女性)は、知的障害を持つ弟が消費者金融から200万円の借金を抱えたことに気づきました。弁護士に相談し任意整理を実施、月8万円の返済が2.5万円に減額。さらに成年後見制度を利用して再び契約しないよう管理し、5年で完済しました。
「制度を使ったことで、弟の生活も家族の安心も取り戻せた」と話しています。
再発防止|知的障害のある人の借金を防ぐには
借金を解決しても、再び同じことが起きれば意味がありません。再発防止には次の工夫が必要です。
- 成年後見制度や保佐制度を活用する
- 定期的に信用情報を確認する
- ギャンブルや浪費に関わらない環境を整える
➡ 借金と生活再建のヒントは こちら を参考にしてください。
👉 知的障害があっても、借金は必ず整理できます。今すぐ行動しましょう。
出典:法テラス「成年後見制度の利用について」/2025年8月時点
出典:CIC「信用情報制度」/2025年8月時点
更新日:2025年8月24日
著者
借金ゼロ教室を運営するみろく。20代で300万円の借金を抱え、任意整理+副業+固定費削減の3本柱で2年で完済。現在は「返済負担の軽減」「副業による再建」「一次情報に基づいた債務整理・支援制度の解説」を軸に情報発信し、返済相談や節約アドバイスのオンラインサポートも実施。記事はすべて法テラス・金融庁・CIC・JICC等の公式情報を確認したうえで執筆・更新しています。
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